2011.10.2.

何となく外を眺めていたら、目の前につうっと降りてくるものがあって、なんだろうと思ったら、ミノムシだった。風でゆらゆらしているミノムシを見ていたら、寝袋が欲しくなってきたので、寝袋について書いた本を買って調べてみることにした。そうしたら、どうやら寝袋にはマミー型と封筒型というのがあるらしい。

マミー型というのはミイラみたいな形をしていて、ファスナーを開けると実際にミイラが入っている。ミイラはたいていはフレンドリーなので「そろそろぼくも寝ていんですが」というと、「いいよ、もう1000年くらい寝たから」といって、どいてくれる。封筒型はその名のとおり、ファスナーを開けると、大きな手紙が一枚入っている。

封筒型の寝袋に寝るときは、頭まですっぽりとくるまって、懐中電灯の光で(ロウソクだと火がついて危ない)手紙を読んで、眠りに落ちるまで返信を書かなければいけない。「どちらもちょっと決め手にかけるなあ」と思っていたのだけど、マミー型の寝袋に入っているミイラに、封筒型の寝袋で寝てもらう、という名案を思いつき、気分よく窓の外を見たら、ミノムシが風に揺られて、気持ちよさそうに眠っていた。


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