2008.8.6.

すぐかびてしまうので、ぼくの大好きなクルミ・パンは夏だけ冷蔵庫に入れてあるのだけど、今日、二枚食べようと思って出したら「昨日はすごくでかいやつが腹を壊していたね」とクルミ・パンが二人して言う。

最近のパンはよくしゃべるな、と思いながら、何のことを言っているのか考えていたら、多分、雷のことだろうという気がしたのだけど、まあ、いいか、と思って「そうだね」と言った。そうしたら一枚のクルミ・パンが「クルミ・パンだけが知っていることを特別に教えてあげるから、耳かして」と言う。そっと耳を近付けたら、「ワッ!!」と大きい声を出された。

かっときて焼かずにムシャムシャ一枚食べたら、玄関をたたく音がする。ドアを開けると、巨人が腹をかかえて「トイレを貸してくれ」と叫んでいる。あんなにでかいやつが座ったらトイレが壊れると思ったので、「耳かして」と言って巨人の耳に「ワッ!!」とやったら、「おかげでなおったよ」と上機嫌になって巨人が帰っていった。今、せっかくなら、おいしく食べようと思って、もう一枚のクルミ・パンにたっぷりバターをつけてトーストしているところ。


もどる